「サガン -悲しみよ こんにちは-」
監督:ディアーヌ・キュリス
今回はフランソワーズ・サガンが18歳の時に描いた処女作!「悲しみよこんにちは」がそのままタイトルになっている映画です。
「悲しみよこんにちは」というのは、1954年のBonjour Tristesseの邦題で、父親とのコートダジュールのひと夏の出来事を17歳の少女・セシルの目を通じて描いた作品。
親に対する反抗する様が、単なるファザコンの嫉妬か?と思わせる作品ですが、その激しくも悲しい描写がスゴイ!と評判になりました。
しかもそれを書いたのがまだ18歳の少女という事もあり、世界中にセンセーショナルを巻き起こしました。
世間の興味を引いたのは、その若さだけではなく、サガン自身の破天荒な生き方、様々なゴシップなどがそれに加わり本はバカ売れ→またサガンが羽目をはずす→面白いから記事になる→本がバカ売れ!といった、ゴールデンスパイラルを繰り返していました。
そんなサガンの自伝的映画なので、さぞかし面白いかと思ってみて見ると、思いのほか退屈で、これも時代背景の差か?と、いつ止めようかとDVDのリモコンを握り閉めてましたが、「なんとも羨ましい自由っぷり」と、「どうなっちゃうんだろう?」など色々な思いに駆られて、気が付けばリモコンは自然とソファーの片隅に!
結局最後まで見てしまったのですが(AM4:00endroll)、なんだかんだ暗~い映画でした。
サガン自身に興味がある人には満足度の高い映画とも言え、阿佐ヶ谷や高円寺にすんでいる、文学少女達が「気持ちわか~るぅ~」とか、「繊細が故の破局ですね」とか言うにはピッタリンコな映画です。
誤解の無い様に言っておきますけど映画はいい映画です。特に別荘地での仲間たちとの楽しいひと時はけっして日本では体験できない、センチメンタル&セレビーな情景がよく描かれています。
さて家具ですが、映画に出てくる家具は、そこは文壇のヒロイン!サガンの行く場所はやはりセレブな場所が多く、品のよい、イギリス・フランスのアンティークが数多く登場します。
レストランのバルーンチェア、それにチッペンデールやリージェンシースタイルの椅子が溢れているレストランは羨ましい限りです。
特にサガンが一杯引っ掛けているレストランのウェイトルームにあるバーはかなりカッコイイですよ。
個人的に特に好きなシーン(家具を中心に見た場合ですが)は、幼い子供の横でサガンが執筆しているシーンがあるのですがそのベビーカー(ゆり籠かも?)は今時のフレンチカントリーにぴったりなアイテムで、すご~くカワイイです。
それにしても、いい映画ではあるものの、純粋で破滅的な感情が溢れているサガンの生き様は、見ていてちょっとつらい物があり、何とも言えない悲しい映画でした。

フランソワーズ・サガン本人の写真
いかにもソルボンヌ出身の聡明そうな横顔ですが、眼光のするどさにパンキッシュさを感じる1枚

「悲しみよこんにちは」の本の表紙
この表紙の印刷時期は不明ですが、デザインにレトロな雰囲気が感じられます

Jean Seberg ジーンセバーグ
(1938~1979)
1958年に公開された「悲しみよこんにちは」の主人公を演じたジーンセバーグ。60年に出た、名作「勝手にしやがれ」で世界的スターに!
この無造作なショートヘアーはセシルカットといって当時世界中で大流行

イギリス人俳優 デビットニブンはセシルの父親役。